<滲出性中耳炎> -------------------------------------------------------------
鼓膜の中(鼓室)に滲出液がたまり、聞こえの悪くなる病気です。
治療としては内服加療や通気療法を行います。
難治性の場合は鼓膜切開をして浸出液を抜いたり、
ドレーンチューブを挿入したりします。
<急性中耳炎> -------------------------------------------------------------
幼小児が夜中や早朝に急に耳が痛いと言ったら、まずこれを考えます。
耳漏や発熱が生じることもあります。
もちろん大人がかかることもあります。
特に風邪ひきの際になりやすいです。
治療としては抗生剤などの内服加療や鼓膜切開を行います。
<真珠腫性中耳炎> -----------------------------------------------------------
難聴、耳鳴、耳漏などが主な症状ですが、真珠腫の大きさ等によっては
あまり自覚が無い事もあります。
進行するとめまいや顔面神経麻痺などの症状をおこす事もあります。
治療としては耳内の清掃などを行いますが、手術が必要になる
こともあります。
<めまい(眩暈)> ------------------------------------------------------------
めまいをきたす疾患は耳鼻咽喉科的な疾患から脳や血圧、
精神的なものまで様々です。
ここでは耳鼻科的なめまいについて述べます。
内耳には半規管や前庭といった平衡感覚を司る器官があります。
よって内耳がおかされた場合にめまい(難聴、耳鳴も)が
起きやすいのです。
耳鼻科的なめまいで有名なのはやっぱりメニエル病でしょうか。
このメニエル病は迷路(内耳の一部)の内リンパ水腫が原因と
考えられています。
症状としては難聴、耳鳴、めまいなどです。
ストレスや過労、睡眠不足などが誘因になることもあります。
治療としてはまず誘因を無くす事、抗めまい剤などの内服加療、
場合によっては手術ということもあります。
耳鼻咽喉科的なめまいとしては他に
良性発作性頭位眩暈症
前庭神経炎
聴神経腫瘍
などがあります。
それぞれ症状、所見等は異なるので、めまいが気になる方は
耳鼻咽喉科専門医を受診する事をおすすめします。
<突発性難聴> -------------------------------------------------------------
難聴、耳鳴、耳閉感が主症状ですが、これでもめまいを伴うことが
あります。
典型的なのは朝気がついたら聞こえが悪かった、
テレビを見ていたら急に聞こえが悪くなった、等の症状です。
この疾患の場合時間がたつと治療効果が下がるので
早めの受診、加療が必要です。
治療としては安静、ステロイドやビタミン剤などの投与が行われます。
<顔面神経麻痺> -----------------------------------------------------------
顔の半分(右か左)が動かなくなる病気です。
眼が閉じにくくなったり、鼻や口角(口のはじの部分)が動かなく
なったり、その結果、口から水が漏れたり、舌半分で味が
わからなくなったりします。
額のしわが寄せられると中枢性(脳の問題)、寄せられないと
末梢性(核性を含める)の顔面神経麻痺です。
耳鼻咽喉科では末梢性の顔面神経麻痺を扱います。
水痘や帯状疱疹ウイルスによる顔面神経麻痺を
ラムゼイハント症候群(他に外耳道や耳介の疱疹、難聴、耳鳴、めまい
などをおこします)と言います。
治療はステロイドやビタミン剤等の投与を行います。
ウイルス性の場合は抗ウイルス剤を使用します。
原因によっては手術が必要になることもあります。
<副鼻腔炎(蓄膿症)> --------------------------------------------------------
頭蓋骨の中の空洞(鼻の周囲にあります。上顎洞、篩骨洞、前頭洞、
蝶形骨洞)に炎症を起こしたものです。
症状としては膿性鼻漏、後鼻漏、鼻閉、頭痛などです。
治療としては抗生剤や消炎酵素剤などの投与や副鼻腔の洗浄、
手術療法が行われます。
<アレルギー性鼻炎(花粉症、鼻アレルギー)> ------------------------------------
水性鼻漏、鼻閉、くしゃみが三主症状です、人によっては
嗅覚障害や頭痛をおこす方もいます。
治療としてはまず、原因部質の除去、マスクやゴーグルの装着を
行い原因部質が鼻やのどの粘膜につかないようにします。
次に抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤、場合によってはステロイド剤の
投与をおこないます。
投与方法としては経口、点鼻があります。
症状や所見によって投薬内容や方法は変わります。
他に減感作療法があります。
減感作療法は現在では口腔内舌下に薬を入れることによりできるようになりました。
手術療法としてはレーザーによる鼻粘膜焼灼や
下鼻甲介粘膜(鼻の中の粘膜)切除などが行われます。
<急性咽喉頭炎/扁桃炎> ------------------------------------------------------
咽頭痛、発熱、全身倦怠感、頭痛などの症状が起きます。
咽喉頭のうがいや洗浄を行い清浄を保ちます。
治療は抗生剤や消炎鎮痛剤などの投与を行います。
症状が強い場合は点滴加療を行うこともあります。
扁桃周囲炎の場合は切開排膿が必要なときもあります。
<急性喉頭蓋炎> -----------------------------------------------------------
咽頭痛、発熱、嚥下痛など、増悪すると呼吸困難といった
症状などが出現します。
この疾患は単純に口腔内を見ただけではわかりにくいので、
喉頭鏡やファイバースコープなどで喉頭(のどの奥、声帯の手前あたり)
を良く観察することが必要です。
呼吸困難が生じる事もあるので、場合によっては死に至る事もあります。
咽頭痛や嚥下痛などがある場合は早めに耳鼻咽喉科専門医の診察を
受けた方が良いでしょう。
治療としては抗生剤、消炎鎮痛剤、ステロイドなどの投与
(内服、点滴)、喉頭蓋の乱切などが行われ、呼吸困難が強い場合には
気管切開(前頚部から気管に穴をあけ呼吸できるようにします)が
必要になることもあります。
<扁桃病巣感染症> --------------------------------------------------------
扁桃に慢性の感染巣があり、それが原因で皮膚、腎、心臓などに
二次疾患がでるものです。
二次疾患は、
皮膚疾患としては、掌蹠膿疱症、結節性紅斑、多形滲出性紅斑、
じんましん、尋常性乾癬などがあります。
腎疾患としては、糸球体腎炎やネフローゼなどがあります。
心疾患としては心筋障害や心内膜炎などがあります。
その他の臓器に症状が出る事もあります。
扁桃炎の急性増悪時に二次疾患も増悪するようであれば
この疾患が疑わしいです。
ただし扁桃に自覚症状が無く、二次疾患のみの症状が出ることも
あるので注意が必要です。
治療としては扁桃陰窩洗浄、投薬などが行われます。
根治療法としては扁桃摘出術があります。
<睡眠時無呼吸症候群> ------------------------------------------------------
睡眠中に呼吸が止まる病気です。
夜中、睡眠が浅かったり、何度も目が覚めたりします。
その結果、仕事中や学校の授業中にうとうとしたり、
いつの間にか寝てしまったりします。仕事の内容によっては大変危険です。
原因は様々で、中枢型、閉塞型、この2型の混合型があります。
中枢型は中枢神経疾患や延髄の問題によるものです。
閉塞型は鼻腔や咽喉頭の狭窄によって気流が停止するために
起こるものです。
耳鼻咽喉科では閉塞型を扱います。
治療としては体重のコントロール、薬物療法、機械による呼吸の補助、
閉塞部位の手術などがあります。
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